今と違う仕事をしたいけど、自信が無い時はどうする?

社会人のキャリア相談では、
「もっと働きがいがある仕事をしたい」、
「もっと専門的な仕事がしたい」といった
前向きな希望をお聞きする一方で、
頻繁にお聞きする切実な言葉があります。

それは、

「自分のスキルや能力では、他の会社や
業界では通用しない」・・・という言葉です。

今の仕事をマスターしていなくて自信が
ないという時には、そういう気持ちに
なることもあるでしょう。

ただ、そうお話しになる人の仕事について
お聞きすると、日々の仕事をきちんと
こなしておられる方々が殆どです。
中には、一朝一夕には修得出来ない
難しいことをされている人も結構います。

ある会社や業界に入って間もない人や
勤続年数の浅い人には上記の様に
「自分は他では通用しない」と言う人は
少ないのです。

似たことは仰いますが、「このままでは
力がつかないので別の仕事に移りたい」
という趣旨が殆どで、
自信は失っておられません。

ただ、年数を重なるごとに、
自分は他では通用しないと言う、
自信を失っている人が増えていくのです。

表面的な理由としては、年齢が高くなると
未経験の職種への転職に不利だという
労働市場の話しがありますが、
本質的なことは違うと思います。

本質的な問題は、

「人は会社など狭い世界で過ごすうちに、
別の世界に適応する自信も、それに挑戦
する勇気も、次第に失ってしまいがち」

ということです。

自然とそうなってしまうことが多いようです。

「自分は他の世界では通用しない」と話す
人を第三者的にみると、全くそんなことは
ないのですが、本人はそう思っています。

外の世界で生きていくことが可能だと
知らない状態に陥っているのです。

でも、客観的に見ればそんなことは無く
て、自分が変わりたいと思えば変わる
ことは可能です。

こうなりたいと目標を立てれば、
それに向かって具体的に何をやれば
良いのか、考えることが出来ます。

大きな夢であれば、いきなりそれを
達成しようと思うと、難しそうと思うかも
しれませんが、その夢までの道のりを
小さなステップに分ければ良いのです。

そして、そのうちの小さなステップを
1つクリアすれば、大きな夢に一歩
近づいたと実感出来ますし、
それが自信にもなります。

ですから、人は同じ狭い世界に長く
居続けると、自分が今いる狭い世界から
外に出ても適応出来ないとか、
挑戦する自信がないとか、
そう思ってしまう傾向にあるものだと
仮説を持ってみてはどうでしょうか?

そして、仮にそうであるとして、狭い世界
に籠ってしまった自分の殻を突き破るよう
自ら仕掛けてみては如何でしょうか?

それは、何も複雑なことではなくて、
興味を持ったことがあればちょっと
調べてみるとか、
講演に足を運ぶとか、仕事と関係ないことを
学ぶとか、外の世界を覗いて見るだけです。

同じ仕事や会社をずっと続けていて、
自分が外の世界ではやっていけないと
自信が無い時は、自ら進んで外の世界を
覗いて見ることをおすすめします。

(2016年9月13日 山本恵亮)