仕事選びは、見栄や空気に流されず、自分で考えて決める。

東大や慶応など高学歴若手の人気就職先が、
「コンサル、金融(投資銀行)、商社」になっています。
既存の大企業は見向きもされていない位の印象です。
私がアンテロープ社で人材仲介のターゲットとしている
プロ人材はこの3業種である為か、このトレンドをリアルに感じます。

<他者(社)をサポートする仕事を本当にしたいのか?>

ただ、こぞってこれら3業種へ流れる傾向は、
個人のキャリア選択の観点でも、少し心配です。
この3業種、どれも価値を0から創り出す事業でなく、
あくまでリアルビジネスの会社をサポートする業種です。

コンサルは経営アドバイスして、
金融は資金調達や企業買収などを手伝って、
商社は他の企業や権益に投資をする。

どれも、主役はクライアント企業です。

もちろん、自分が主役ではなく、
主役を支えるサポート役や知恵袋が向いている人、
それが楽しい人には天職です。
でも、「みんながみんな」ではないはずです。

<ステップUP先でも顧客は大企業>

最近トレンドとなっているキャリアプランは、
コンサルや金融でスキルを高めて、
スタートUP(ベンチャー企業)、
企業投資ファンド(PE;バイアウト)、
あるいは起業を目指す、
というストーリーです。

でも、よく考えてみれば、
次のステップであるスタートUPの顧客も多くは大企業であり、
企業投資ファンドの顧客(LP投資家)も大企業(大手金融)です。

すなわち、人気3業種の次のステップである
スタートアップ企業や投資ファンドも、
既存の大企業にとって代わるのでなく、
大企業の為に働くか、
あるいは、大企業と組んでビジネスをすることが大半です。

つまり産業の中心は大企業であり、
価値を生み出す主役は大企業であることが多いという
現実があります。

そっちの側で仕事をしたいという人もいるのではないでしょうか?

<流されず、やりたい事を選ぶ>

私は、別に、保守的な大企業を勧めている訳ではありません。

ただ、「コンサル、金融、商社が勝ち組」との見栄や、
または、それらでなければ負け組との空気に流されて、
思考停止したまま職業選択をしてしまうと、
あとで不幸になってしまうのでは、と心配をしています。

そもそも自分が何をやりたいのか、
つまりは、何を満たせば働きがいを感じそうか、
それに合う仕事、業種は何か。
答えの無い問題かも知れませんが、
人生の節目ではしっかりと考えて意思決定する
ことをお勧めしたいと思います。

(2020年10月26日)
山本恵亮
1級キャリアコンサルティング技能士
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コロナ危機:人生の転機では、新たな始まりの前に終わりがある。

コロナ危機:自分のキャリアの分断で不安な時に取り組むと良いこと

<参考ツール>
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