新型コロナウィルスの転職市場への影響(続報)と、見通し。

先週は世界の株式市場が大荒れでしたね。
また、米国にいる方と電話で話をしましたが、
現地でもスーパーで買い占めが始まったそうです。
買い占めているものはトイレットペーパーではなく、
野菜だそうです。
物流が止まって生鮮食品が手に入りにくくなる
ことを懸念しているそうです。

また、職場では日本より少し遅れて、ようやく
WFH(Work from Home)が広く実施されはじめたそうです。
新型コロナの米国、また欧州での受け止め方は
かなり深刻なようですね。

我々日本人の何倍も自然の驚異を恐れる
欧米人は新型コロナを実態の何倍も恐れる
ということが見えてきた気がします。

当たって欲しくないですが、
欧米の文化的背景をもとに予想すると
社会は暫く怯え続けて市場や産業への影響が長引く
可能性が高いかも知れません。

<人材市場への影響は?>

ところで、足元の人材市場はどうでしょうか?

私が役員を務める人材エージェントの
アンテロープキャリアコンサルティング社では、
新たに登録をして下さる求職者の人数は
変わらず高い水準で推移しています。
高学歴・大企業またはプロフェッショナルファーム
勤務の人々が中心なのですが、これらの方々の
転職意欲は今までのところ高止まりしています。

転職サイト運営会社を経営している友人に聞くと、
同サイトへの登録者数にも特に変化が無いそうです。

ただし、社会での受け止められ方や
国民心理への影響を勘案すると、
これらの数値に影響が出るとしたらこれからでしょう。

<仮にリーマン級の影響が出たとして>

10年前のリーマンショックと同じくらいの
不況に陥ったとしたらどうなるでしょうか?

私は当時も人材ビジネスに従事していました。
外資系金融機関では採用凍結、内定取り消し、
社員のリストラ、などが発生しました。
また、外資系ファンドからの受注に依存していた
コンサルティング会社も打撃を受けました。

一方で、これらを解雇された人々が、
日系金融機関、政府系金融機関、
大手事業会社、企業再生コンサルティング会社
などに採用をされていきました。

実は労働市場が最悪だった2009年ですら、
上記の企業群以外にも、
民間のPEファンドでの採用は10数名ありました。
平時の半分以下ですが、意外に多いでしょう。

不況の中で、企業再生に関連する職種での
採用が静かに活発化していました。

<変化の中にチャンスあり>

言いたいことは、
危機になると何もかもダメになるという
社会的な雰囲気に陥りがちですが、
実際には同時に新たなチャンスが生まれます。

これを見つけて、掴むことができるのは、
常にそれを探す努力をしている人だけでしょう。

(2020年3月16日)
山本恵亮
1級キャリアコンサルティング技能士
プロフィール
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<参考ツール>
自分の好きなことを知るには、価値観の把握から:価値観のオンライン・ワークシート

1人でキャリアデザインをするときのツール:働きがいある仕事を見つける「八つの原則」

キャリアデザイン・プログラムの自己診断ページ

自己分析ツールのご提供:Webで使用できるキャリアデザイン教材の一覧

対面で仕事の相談をしたい人へ:キャリアコーチング
(SkypeやZoomでの実施も可能です)