マネジメントは「ほどほど」であるべき。

チームのリーダーになったら、
多様なメンバーをまとめて仕事をするのだが、
何でもきちっとマネジメント(管理)しようとは
しない方が良いと思う。

<小学生から学んだリーダーシップ>

私は、先月までプライベートで小学生達が属する
ボーイスカウトの隊長(=担任の先生みたいなもの)
をやっていたのだが、その役割で多くを学んだ。
その中にリーダーシップもある。

同活動では、小学3年、4年、5年生の男女
6—7名で班(内部用語では組)をつくって、
うち5年生が班長、副班長としてチームをまとめる。
そして、キャンプや登山、長距離のハイク(20kmくらい)
などをやる。

小5が遊びたい盛りの小3や小4をまとめることは
至難の業だけれど、見事にまとめることが出来てしまう。

その中で、特に上手くまとめるリーダーの特徴で
印象に残っているのは次の3つ。

***
(1)信頼関係が出来ている。
自ら下級生の目線に立って、つきあえる。
=普段は、偉そうにしない。‟対等“に楽しく遊んでいる。

また、個人の違いは違いとして受け入れる。
=型にはめようとしない。

(2)メリハリある行動。
やる時はやる。それ以外は‟ゆるゆる”
=普段はリーダーでも小3レベルの子供みたいだが、
いざ山に登るとなれば、びしっと指示を出し、
また、必要なら下の面倒も見る。
例;小3がバテたら、その荷物を皆で分担して持つ指示を出す。

(3)模範になっている。
ちかい(行動指針)を誰よりも実践するのは大前提。
=「自分のことは自分でする」「互いに助け合う」とか、
メンバーなら絶対守るべきいくつかの指針があって、
他の誰よりもそれが出来ている。
***

メンバーから慕われていて信頼関係があるから(1)、
普段はゆるゆるでも、いざ仕切る時になると、
皆が言うことを聞いて行動をする(2)。

ただし、これらの前提となっているのは、
その世界であるべき姿の模範となっていること(3)。

<厳格管理は、双方にとって毒>

リーダーがガチっとマネジメント、
つまり管理しようとすると、
メンバーはつぶれるし、
リーダー自体もストレスで疲弊する。

ある先生の例え話し。

『庭木を刈りそろえようとすると、
ちょっと出た枝が気になる。
そうしている間に、
そろっていない枝を探すことに熱中してしまう。』

強迫観念に絡め取られていますよね、こうなると。

これでは、例え短期的な成果は上がっても続かない。
私が知る例では、別の組織の中学生チームの
リーダーがこのタイプだったのだが、
辞めるメンバーが続出して、
最後には、リーダー本人まで辞めてしまった。

信頼関係が築けない上に、
厳格な管理型でマネジメントしようとすると、
メンバーは不満と疲弊で離れて行く。

しかも、知らず知らずのうちにリーダー自身が
ストレスを溜めて、場合によっては病んでしまう。
あとは、その悪循環。

<ほどほどが良い>

何でも、いつでも、きっちり管理しようとするのは、
偏りが大きすぎる。
成果を上げ続けるチームなど作れず、
リーダーとしては無能だと自ら示しているようなもの。

上記で例として述べた小学生リーダーの様に、
皆の見本としての行動は大前提として、
メンバーと信頼関係を築き、
メリハリの効いたリーダーシップを発揮すれば良い。
管理はほどほどに。

(2020年9月23日)
山本恵亮
1級キャリアコンサルティング技能士
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参考コラム:
初めての仕事に就いたら、まず何から手をつければ良いのか。

ナポレオンから学ぶ、劣勢で戦いに挑むときのリーダーシップ

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