部下との人事評価の面談で上司らしいアドバイスをする為には。

上司として部下の評価をすることは、
とても難しいものですよね。
そもそも人は他人に良い悪いの評価をされるのは嫌いです。

評価のスコアをつけることは何とかできても、
その根拠を説明することが何とも難しい・・・
のではないでしょうか?

かく言う私も、当社グループ会社の人事評価では、
その難しさをいつも感じています。

何が難しいのでしょうか?

それは評価をすることが難しく感じるのは、
部下1人1人を理解していない為であることが
大半だと思います。
もう少し言えば、その部下が普段何をして
どんな時にどう行動したのかを知らない為です。

天才的な上司でない限り、
部下の行動を普段見ていて知っていたとしても、
人は忘れていきますから、
評価の時には直前出来事くらいしか、
覚えていないものです。

そこで、ちょっとした工夫をしている上司歴の
長い人がいますので、
その人の工夫を紹介しましょう。

その人はノートに部下1人1人のページを作って、
それぞれの行動について気づいたことを
都度メモしています。

例えば、

「同僚が夏休みで不在中に、
その人のクライアントから問い合わせが入ったが、
率先して代りの対応を引き受けた。
加えて、質問についても調べて回答し、
クライアントの要望を代りに満たした」

などと、日付と共にメモをしておられます。

このようなメモをすることの効用は、
評価をするときに参考にするたけでなく、
その理由について説明する時や
「あれは良かったよ」とフィードバックする時は、
具体的な行動の事例をもとにして話すと
部下も納得できる為だそうです。

逆に具体的な事例を踏まえない評価など、
部下からするとピンときませんよね。
良い評価でも、悪い評価でも。

聞いてみたら何でもない工夫かも知れませんが、
1年間続けると上司として話す内容に厚みが増します。
ただし、注意点は減点メモにしないことです。
「その人を理解したい」という気持ちを持って
続けるのが良いでしょう。

2018年8月6日 山本恵亮
1級キャリアコンサルティング技能士
ヤニー株式会社
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