我流では成果の上がる仕事はできない。

それぞれの仕事には、その目的と型があります。
この目的と型を外して我流で仕事をしていては、
新たに就いた仕事で一人前にはなれません。

例えば、講師の仕事だと、
人材育成をしたい企業に社員教育を提供して、
社員の生産性を上げるという目的。
そして、参加者に教える基本スキルという型。

この仕事の目的から外れていると、
仕事は依頼されませんし、
一度仕事をしても二度とお話は来ないでしょう。

講師をするにしても、教える為の基礎スキルや、
仕事への基本姿勢(例:受講生に向き合う姿勢)が
身についていなければ、受講生を満足させることは
できません。

仕事の目的と、それを行う為の型。
新しい仕事に慣れない人や、
イマイチ仕事で成果の上がらない人は、
この2つに問題がないのか、確認してみると良いでしょう。

初めての仕事に就いて、慣れずに苦労していても、
この仕事の目的と型を押さえている人は、
その先の伸びしろが大きいです。

他方、そうでない人は、まじめに仕事をしているのに、
いつまでたっても成果が上がらない・・・
ということになってしまいます。

<その仕事の目的>

仕事の目的については、
形の無いものを扱うサービス業では、
本来の目的を誤解している人も多いです。

例えば、不動産仲介業だと物件を購入してもらって、
仲介手数料を上げることが目的であるのに、
自分の好みの物件の良さを伝えることだけが
目的になってしまっている、とか。

目的を外していては、
どんな努力をして、どんな良いことをしていても、
すべて的外れで、早晩、その仕事から退場せねばなりません。

<その仕事の型>

型としては、顧客の基本ニーズを聞いたら、
あとは自分がしゃべり倒す・・・
なんて我流では成果はあがりません。

型であれば、基本ニーズを聞くだけでなく、
志向や趣味、価値観などもさりげなく把握し、
それらを満たせそうな物件を紹介するとか、
物件を見せた翌日に連絡をして感想を聞き、
より希望に近い物件を提案する、とか。

また、基本姿勢の点では、
紹介した物件にダメ出しをされることを恐れて、
顧客の気持ちに向き合っていないと、
最後まで真のニーズを掴めずに、
成約するという成果を上げ続けることができません。

仕事の型をしっかりと修得して、
更に、基本姿勢から逃げないという、
型と基本姿勢は必ず身につけましょう。

それができれば、その次は型を基本にしつつも、、
自分のオリジナリティを発揮していくと、
大きな成果を上げていくことに繋がります。

因みに、日本人で初めて100M走で9秒台を出した
桐生選手も、基本の型は今でも練習しています。

<目的と型を押さえる>

仕事で成果を上げていくためには、
その仕事の目的と型を押さえることです。
仕事で努力している割には成果が上がらない人は、
仕事の目的を正確に理解しているのか、
型を修得しているのか、
レビューしてみると成果が上がらない問題が
見つかるかも知れません。

(2019年3月18日)
山本恵亮
1級キャリアコンサルティング技能士
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<参考コラム>

初めての仕事に就いたら、まず何から手をつければ良いのか。

スキルの修得と仕事の理解、どちらを優先すべき?

入社したが、思っていた仕事と違う・・・