事業の成否は、取り組む人の器に影響される。

先日コンサルファームからPEファンドに転職し、
その投資先企業に常駐して事業の建て直しに
取り組んでいる人物とお話をして、
事業を成功させる為に必要なことを確認出来ました。

どういうことかと言うと、
「事業の成否はそれを引っ張る人の器に影響される」
ということです。

<コンサルスキルを発揮したものの・・・>

その人物は若手とはいっても、
経営コンサルティングの実務経験が豊富で、
事業を再生する為にやるべき施策を知っており、
それを実践するスキルも持ち合わせています。

やることが分かっているので、
それを示して、社員の人々に指示をして
進捗管理をしていけば出来るはず・・・なのですが、
当然そんなことでは物事は進みません。

その仕事をはじめた当初は、
このようなやり方をしていたそうですが、
その時は社員の皆さんが動かず困ったそうです。

<信頼を獲得する為に取り組んだこと>

しかし、そのやり方を改めて、
関係する人々一人ひとりのデスクに出向いて、
対面で丁寧に説明して協力を仰いでいくように
行動を改めました。

また、大変な仕事はまず自分が引き受けて、
しかも、やると決めたことは何があっても
やり抜くことを徹底。

これらを愚直に実践していったのですが、
こうやって行動をしていくと次第に
人々に認められ、信頼を得ていったそうです。
そうすると、社員の人々が自分のところに来て、
仕事の相談をすることが増えてきたのです。

こうして業務のオペレーションを変え、
新しい仕組みを作るなどして、
経営の建て直しを進めていきました。

<人間力をフルに発揮する総力戦>

このような仕事について彼は言いました。
プロとしてのスキルや知識は必要だけれども、
この仕事は自分という人間全体でぶつかって
勝負する仕事とのことです。
人間力をフルに発揮する総力戦なのですね。

事業を成功させることや、立て直す為には、
いかに人間力を高められるか。
そして、実践できるか。
それが如何に大切なのか、ということを
改めて実感できたお話しでした。

また、会社が再生できるかどうかは、
今回お話をお聞きしたような気骨ある人物が
現われることが必要なのだ、とも思いました。

スキルや知識、能力の高さ、だけではダメで、
人の気持ちに寄り添えるとともに、
やりぬく強さもある人間力がある人物が、
組織の中に生まれてくることが、
事業の成功に繋がるのでしょう。

(2019年8月26日)
山本恵亮
1級キャリアコンサルティング技能士
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