最近の東京のジョブ・マーケットでは、
新卒入社して1,2年で転職を考える人が
増えていますね。
伝統的大企業からコンサルティング会社や
投資銀行といったプロフェッショナルファームへ
転職しようとする人が増えています。
また、今、プロフェッショナルファームにいる人は
スタートアップ企業への転職希望が増えています。
加えて、起業する人も随分と増えました。
これは面白い傾向だと思います。
アメリカの若手エリートは新卒2,3年で
MBA進学をします。
そして、MBA卒業後は若手幹部への
キャリアをスタートさせますよね。
東京におけるコンサルファームや投資銀行は、
アメリカにおけるMBAみたいなものとして、
若手に捉えられているのではないか、
と最近、思い始めました。
<コンサルや投資銀行のMBA化>
「キャリアビジョンは起業か経営人材で、
それを実現する為のステップとして、
まずは戦略ファームか、投資銀行に行きたい」
こんな発言を最近はよくお聞きします。
こう発言する多くの人々にとって、
戦略ファームか、投資銀行か、どちらに行くのかは
問題ではないことが多いです。
仕事内容が異なるにも関わらず、です。
その仕事内容の魅力ではなくて、
あくまで起業家、経営人材、あるいは投資家への
道を拓く為に通過すべき世界と捉えています。
まるで、アメリカでマネージャーになる為には、
MBAが必須で、その資格を得る為にMBA進学する
という考えと同じ種類に見えます。
あ、決して、それを批判しているのではありません。
国内には若手(それ以外の社会人含め)にとって、
仕事でスキルアップ、レベルアップする為に
学べる大学や大学院などの教育機関が貧弱で
役割を果たせていないから、こうなっているだけです。
むしろ、高い授業料を払って、キャリアを中断して、
進学するよりも、お金をもらいながら勉強できて、
キャリアに箔をつけることができる
プロフェッショナルファームの方が有り難い、
とも言えるでしょう。
東京におけるコンサルティング会社や投資銀行が、
米国における一流大学MBAの様な位置づけに
になっているように見えます。
<仕事内容が甘いまま入ると地獄>
とは言え、MBAとの違いは、
コンサルティング会社も投資銀行も、
仕事であることです。当たり前ですが。
しかも、レベルの高いクライアント企業から、
非常に高いお金を頂いて質の高いサービスを
提供するプロの集団です。
そういった世界での仕事は非常に厳しいです。
仕事内容を深く理解せずに、
キャリアアップのステップの為だけに入っても、
辛い目に会ってしまうでしょう。
そこでの仕事は、質、量、スピードともに、
想像を超えるレベルです。
そんな仕事だと、本当にやりたいと心から思える
仕事でないと耐えられません。
<昇進の無い1,2年以内の退職は落第>
仕事の理解がなくて覚悟がないまま入ると、
長くても1,2年でリタイアしてしまいます。
ちなみに、ジョブマーケットでは、
昇進せず2年以下で退職するのはドロップアウト
と見なされてしまい、キャリアに箔はつきません。
MBAなら落第と同じです。
それは誰も望んでいませんよね。
なので、仮に、プロフェッショナルファームを
将来のキャリアステップとして、
学びの場の位置付けで入ろうとするのであっても
(面接でそういうと落ちますのでご注意を)
仕事を理解して、どうじてそれをやりたいのか、
しっかりと考えた上で、職種を選択しましょう。
(2019年8月12日)
山本恵亮
1級キャリアコンサルティング技能士
プロフィール
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