不合理な思い込みから脱却するには?

誰しも不合理な思い込みに縛られていることはある。
「自分の気持ちを分かってくれる人なんていない」
「職場の人達はみんな自分のことしか考えていない」
「どうせ、やったって無駄」
などなど。

これ、カウンセリングやコーチングの分野では
イラショナル・ビリーフ(Irrational Belief;
不合理な信念)と言われています。
筋の通らない思い込み、です。

人はこのイラショナル・ビリーフに
縛られていることは多いものです。
これにより不快な感情を抱え続けていることや、
偏りのある行動をしていることがあります。

なぜ、そんな筋の通らない思い込みに、
縛られる様になるのでしょうか?

<出来事の受け止め方が行動を規定>

人の感情は経験した出来事そのものが原因ではなく、
その出来事をどう受け止めるかという
信念(=ビリーフ)によって引き起こされる
という考え方があります。

私のしょぼい例を紹介すると、
小学2年生の音楽の授業で同級生に
「お前、音痴やな」って言われました。
それから後は大きな声で歌うことが出来ません。
「歌を上手に歌うことなんて出来る訳がない」
と思い込んでしまったのです。
自分で言うのも何ですが、かわいそうですね。

出来事の受け止め方が、その後の感情や行動を
決めてしまうのです。
それも、その先ずっと。

<どうやって解消する?>

なので、この状態から脱却する為には、
不合理な信念に対して論理的に反論と質問をして、
理屈で考えるようにします。

これはコーチ、カウンセラー、など
訓練された人との対話によって行うことが効果的です。

私の音痴の事例では…

***
「本当に?絶対そうなの?」
(A;あ、はい。)
「ちゃんと歌の練習はしたの?」
(A;…いいえ。殆どしていません)
「練習をしても上手くならないと思う?」
(A;正しいやり方で練習すれば上手くなるかも)
「つまり、生まれながらの音痴ではないのね?」
(A;あ、そうかも)
「何が原因?」
(A;先生の説明を聞かず、練習もしなかった為かな)
***

という感じです。

対話でなくて、1人で自分のことを考えたって良いです。
今、こうして私自身のことを心の中で対話しながら
書いていましたら、長年のコンプレックスが解消
されそうな気がしてきました。

要は、歌い方の説明を聞かずに、練習もしなかったから、
上手くならなかったのですよね。
これを解消したければ、歌い方の基礎を学び、
練習すれば良い訳です。

自分が生まれながらに音痴ではなく、
人として欠陥があるわけでも無いのです。
あ、よかった。

<自分の思い込みは間違っているかも>

もしも自分が不快な感情を抱えているとしたら、
それはどんな不合理な思い込みを持っているのか、
考えてみましょう。

思い込み、信念ですので、
それが絶対正しいと思っているはずです。

だから、大切な姿勢としては、
「正しいと信じて疑わないことこそ、
実は間違っているかも」
という視点を持つことです。

この視点を持つことが、
長年自分を苦しめている思い込みや、
不合理な行動から、
脱却する第一歩になると思います。

(2020年9月14日)
山本恵亮
1級キャリアコンサルティング技能士
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