平成最後のお正月、象徴天皇を通して自らの行為を振り返る。

明けましておめでとうございます。
平成のお正月もこれが最後ですね。
時代が先に進んでいることを感じます。

平成と聞くと、私は今の天皇陛下の
象徴としての仕事ぶりが目に浮かびます。

沖縄やパラオなどへの慰霊の旅や、
災害地へのご訪問など、
悲惨な状況に追い込まれている人々の現場に出向き、
真心を込めて人々に向き合っておられるお姿から、
「私たちだけはあなたを見捨てない」という
国民への真の愛情を感じます。

私は、これらを通じて天皇陛下の
象徴としてのプロの仕事ぶりを感じています。

ところで、ここでいう象徴って何でしょうか?

それは日本人が日本人であるという意識を持つ、
根拠となる軸なのだと思います。
それが天皇陛下という目に見える存在によって
イメージできるということです。

古事記の神話の神々の子孫が天皇陛下である
という物語を信じているのが日本人です。
意識的にも、多くは無意識レベルで。
だから、天皇陛下を単なる伝統上の存在でなく、
権威ある存在として皆が認めているのでしょう。

<古事記、日本の神話から読み取れること>

ところで、古事記、日本の神話では
異質な人々をも受け入れる、
自分達の中に内包してしまうお話があります。
天皇の先祖である高天原から降りてきた神々に、
土着の神(出雲の神々)が対抗して敗れます。
普通であれば負ければ滅ぼされるでしょう。
しかし、神話では許されます。
そして、今も出雲大社が残っていますよね。

ここから読み取れることは、
異質な存在を排除するのではなく、
自分達の中に内包してしまうのが日本人である
ということです。

そんな神話の先にある存在が天皇陛下であり、
我々国民統合の象徴です。

<象徴天皇を介して、自らの行為を振り返る>

その象徴が持つ意味を踏まえて、
我々一人ひとり、自らの行為を振り返ると、
異質だと思う人々をのけ者にしていないでしょうか?
または、少数派の人達の気持ちを理解しようと
しているでしょうか?

一見、日本人は同質的な人々の集団です。
が、自分とは異なる人々も内側に包み込むのが
日本人という民族です。
それが出来ていなければ、あるべき日本人でなく、
単に日本列島に住む人の集団に過ぎません。

平成最後のお正月ですので、天皇陛下のニュースを
目にすることも多いでしょう。

両陛下のお姿を目にした時に、単に偉い人と見るのでなく、
自分は日本人らしく、
「思いやりを持って人々に向き合っているか」
「自分とは異なる人々を排除していないか」
と、振り返っては如何でしょうか?

天皇という実在する存在を通じて、
日本人として、人として、あるべき姿を
振り返ることが出来る我々は恵まれています。

(2019年1月1日)
山本恵亮
1級キャリアコンサルティング技能士
ヤニー株式会社
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