自己変容は自ら仕掛けていく。

ここ最近のコラムで、人生20年説とか、
人生に意図的に区切りをつけることを書きました。
コロナ禍のような外部環境の変化があるときは、
自分が変わるときにもなりうるからです。
もちろん、大きな変化に戸惑い悩むこともあるのですが。

人生を一続きでると考えずに、意図的に区切って、
新しい人生のステージに移行することは、
個人が幸せになる上では必要なことだと思います。
ただ、区切りのつけ方って難しいですよね。
そんな簡単に割り切れるものでもないですし。
では、どうすれば良いのか。

<通過儀礼>

歴史を振り返れば、世界中の文化にそれぞれ
通過儀礼って儀式やイベントがありました。
日本でも元服の儀がありましたよね。
武家の子供が大人になる儀式で、
名前も大人の名前が付与されました。
梵天丸が伊達政宗と名付けられたように。

そして、その儀式を境に、
子供から大人に生まれ変わるのです。
同じ人であって、もう同じ人ではなくなります。

私達が生きる現代社会には、
そういったものは無くなってきています。
名残として、成人式などがあるけれど、
その式に参加すること自体に自己変容を促す
パワーはないでしょう。

ですから、我々は社会や外部に期待するのではなく、
自ら通過儀礼をおこなうことが必要です。

<自ら自分に象徴的なイベントを行う>

何だっていいと思います。
一人旅に出ること、
古典的な長編小説を読むこと、
絵を描くこと、
過去の日記を捨てること、
自分の人生年表を作成すること、
などなど。
大切なことは静かに自分に向き合うことです。

自分なりの通過儀礼を自分に施して、
これまでの人生は終わったことを象徴的に
自分自身に経験させます。
従来の自己イメージを壊すとも言えるでしょう。

そうやって、自己意識を変容させると、
今までとは異なる見方で自分や世の中を見る
ようになってくるものです。

<森を抜けて、新たなステージへ>

ダンテじゃないですけれども、
人生の道半ばで暗い森に迷い込んでいたのが、
森を抜けて新たな歩みを開始できると思います。

こんな自己変容も、自ら仕掛けないといけないのが
現代の産業社会ですね。

もちろん、1人でこれらをやり抜くことは
困難なときだってありますから、
そんなときはダンテにとってのウェルギリウスの様な
先達の助けを借りると良いでしょう。

そういった存在が自分の周りにいなければ、
心理学的な訓練を受けたカウンセラーや、
私の様なキャリア・コーチに、
伴走してもらうことも助けになるかも知れません。

いづれにしても、そうやって自分の時の流れを
上からバンと区切ってしまうことで、
少しずつ新たな自分を生成していけるでしょう。

(2020年8月10日)
山本恵亮
1級キャリアコンサルティング技能士
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<参考コラム>

人生に意図的な区切りをつける。

自分を大きく変えるチャンスは4回ある~人生20年説~

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キャリアの方向を見失ったときに取り組むこと~転機を乗りこえる3ステップ~

<参考ツール>
自分の好きなことを知るには、価値観の把握から:価値観のオンライン・ワークシート

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