面接で批判的なことを言うのは何が悪い?

面接で現職や過去の会社に対する批判的なことを言わない方が良い・・・ということは、
多くの人々が漠然と認識されているのではないかと思います。平たく言えば、
愚痴っぽく見えてしまい自分に対する印象が悪くなるということですね。なぜでしょう?

それは、その人が現状で足踏みしているとみなされるからです。
会社がこんなに酷い、上司がとんでもない人で自分はこんなに大変な状況に陥っている、
と言うことはきっと本人にとっては本当に大変な問題で苦労をされていることでしょう。
ただし、それは面接官にとっては、関心の対象外です。
面接官の目には、目の前にいる応募者が会社や上司への批判に囚われていて、
思考がフリーズしており新しい側面への気づきや新たな考え方が出来ずに、
その場で足踏みしている様に映っています。

面接官にとって関心があることは、「その様な状況の中でどう考え何をやってきたの?」
そして、「これからどうしたいの?」ということです。
これらの論点について話すよりも先に批判を述べることや、批判のトーンが強すぎると、
それを聞いた相手は、話者が被害者意識に囚われているとラベルを張ってしまいます。
そして、「この人は思い通りにいかないと被害者ぶるばかりで、自ら状況を打開出来ないのではないかな。」
と人物評価を下されてしまいかねません。

この様に面接で批判的なことを優先して話したり、思わず強調してしまったりすると、
応募者の性格や思考タイプを「被害者的」「自我が強すぎる」と判断し、
そして、「きっと主体的に困難を克服することが出来ないだろう」とあなたの将来の行動を
類比的に悪い方向で推測されて不合格になります。これでは不本意ですね。
自分が伝えるべきことは何か、冷静に考えましょう。

(ヤニー山本、2016年3月1日)