新型コロナウィルスの中途採用への影響が、
具体的に出始めています。
ひとまず新規募集を中止する会社や、
選考を休止する会社が幾つか出てきました。
<中途採用を中止する会社の出現>
先週まで新型コロナウィルスの転職市場への影響は、
面接を対面からビデオ(ZOOM等)へ変更するという、
主に面接形式の変更などでした。
それが、私の周りでは、今週に入って中途採用の
募集を当面休止するという会社が出始めました。
大手証券会社が部門ごとに募集と選考を中止し始めており、
Big4会計事務所系のコンサルティング会社が5月末まで
募集と選考を中止するとの情報が入っています。
国内系金融機関や会計事務所などは、
横並びで同じ対応を実施することが多い為、
この流れは広がるかも知れません。
<危機の中でも採用を続ける会社>
他方、リーマンショックの不況時では、
金融機関は募集を中止したのですが、
経営コンサルティング会社の多くが厳しいながらも
募集を継続しました。
変化の時期だからこそ、企業からの相談があったからです。
今回は、もともと産業が変化のうねりの中にあった上に、
コロナ危機の前後で変わること、変化して戻らないことが
出てくるはずです。
そうすると、世の中が変化し続ける見通しを立てづらい
状況が続くでしょう。
そういった答えのない状況では、クライアントからの
信頼の厚いコンサルティング会社のところには
相談が寄せられることでしょう。
また、もちろん、この変化にあるチャンスをつかんだり、
変化に対応しながら成長していく事業会社はいくつも
あるものです。
おそらく、これらの企業が雇用の受け皿になるでしょう。
<先行き不透明な時期の転職活動で注意すべきこと>
この状況で転職活動をする時に注意することを
3つ述べておきます。
・外資では社歴が浅い人から解雇されることが多い:
外資系企業が業績を理由に解雇する時は、
社歴が浅い人から順番に切ることが多いです。
リーマンショックの時も、4月に入社したばかりの
新卒社員を秋に解雇した外資金融機関がありました。
会社への貢献が少ない人から切られる傾向にあるので、
社歴が浅い人は真っ先にターゲットになりがちです。
・流行で増えてきた新しい会社は優勝劣敗が明確に:
マーケットの拡大期に増えてきた企業は、
勝ち残る会社と、退場する会社が明確になります。
今はスタートアップ企業やベンチャーキャピタルは、
勝つ会社と退場する会社がはっきりするかも知れません。
・転職歴が多い人は慎重に:
景気が良くて中途採用が活発であるときは、
スキルが高いと色々な会社から引く手あまたで、
短期間で転職を繰り返してきた人もいるでしょう。
しかし、30歳以上で転職歴が多い人、
例えば30台前半で転職が4回以上ある人は、
転職は慎重にした方が良いでしょう。
急にどこの会社を受けても不合格になるかも知れません。
まだまだ日本では転職歴が多い人は敬遠される
文化は残っています。
企業は採用できる人数を絞るとすれば、
ジョブホッパーでない人が優先されます。
<状況をしっかりと見て、考えて判断>
コロナにまつわる社会情勢、企業活動への影響は、
日々変化しています。
ネットやマスメディアに流れる情報を鵜呑みにして
感情的に反応するのではなく、
冷静に状況を観察して、自ら考えて判断しましょう。
雰囲気に流されたり、人に影響されて、
考えずに行動していると落とし穴がありますが、
一方で、考えて行動していれば自分にとって
大切な道を見極めることが出来るものです。
(2020年4月1日)
山本恵亮
1級キャリアコンサルティング技能士
プロフィール
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<参考ツール>
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