退職交渉が難航したときの会話のコツ。

転職活動で内定先を得た後に
苦労することが、退職交渉です。
以前に、退職交渉が難航した時の対処法について
アドバイスを書きましたが、
交渉の中での会話についてのコツを紹介します。

ポイントは3つです。

1.まず相手の言い分を聞く。
2.感謝の気持ちを伝えつつも、意思は変わらないと明確に伝える。
3.「どうしましょうか?」と相談する

まず1です。
退職交渉が難航するということは、
強い引き留めにあっているのですよね
辞めさせる訳にはいかない、
辞めて欲しくない、
給料をアップしてあげるから、残ってくれ
・・・など、なかなか受け入れてもらえない状況です。

引き止める上司や人事も、
それぞれの都合があって必死に引き止めて
おられるのです。
相手の言い分をつっぱねて話を聞かないというのも
一つのやり方ですが、
お世話になった人々に対して、
砂をかけるようなことはしたくないでしょう。

そのときは、相手の言い分を聞く機会を持ちます。
退職を申し出た身としては話を聞いても何も変わらない、
ということではありますが、
相手が強く慰留する場合は、一旦は、
誠意ある対応をすることと、
また、相手の言いたいという気持ちを
満たして頂く為に話を聞く場を持ちます。

相手も自分が言いたいことを言うまでは
あなたの話を聞こうと言う気持ちには中々なりません。
まずは、言うことは言った、という気持ちになってもらい、
こちらの言い分を伝える環境を整えます。

次に、2の「感謝の気持ちを伝えつつも、
意思は変わらないと明確に伝える」です。

敵対してしまうと中々プロセスが進みません。
これまでお世話になったことについて心から感謝の
気持ちを伝えましょう。
今この時点ではお互いの意思は異なりますが、
敵ではなくて、仲間であるとのメッセージを発信します。

その上で、自分の意思は変わらないと言うことを
明確に伝えます。
よくよく考えた上での決断で、退職の意思も、
退職希望日も、変えることはないと
はっきりと伝えて、決意が強いことを相手に
感じて頂くようにします。

そして、3です。
これまでお世話になったことを心から感謝しており、
現職の皆さんにも迷惑をかけることは本意ではありませんし、
この問題を上手く片付けることはお互いが目指すことです。
このことを1と2で相手に分かってもらった上で、

「どうしましょう?」

と相談をします。

あなたは辞めてほしくない、
私は辞めたいし、意思は変わらない。
でも、お互いこの問題を片付けないと、
どちらも困ってしまいます。
だから、「どうしましょう?」とお聞きします。

転職を撤回しろ!と言われても、
「申し訳ありませんが、退職の意志は変わりません。
これから、どうしましょうか?」と再度問います。

そうやって、話を先に進めて、
両者にとってより本質的な問題である
あなたの退職することにともなう問題を解決し
(迅速な退職処理、人員補充、引継ぎ、等)
業務を滞らせないことを目指して、
両者で協力をする方向に持っていきます。

早くこのステージに行かなければ、
両者ともに困ってしまい、
周りにも迷惑をお掛けしてしまいますね。

以上、退職交渉が難航した時の
会話のコツ3ステップでした。
摩擦無しに退職することは難しいですが、
相手が完全に納得してくれなくても、
こちらとしては、誠意を尽くして
前向きに話し合って、
爽やかに卒業しましょう。

(2017年11月7日 山本恵亮)
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