自己紹介をして下さい。
仕事の場 以外で、そう問われると
最近は答えにくい。
「ええっと、仕事ではキャリアコンサルタントで、
キャリア形成のコーチング(@ヤニー)と、
経営と金融の職業への転職支援(@アンテロープ)を
やっています。」
「プライベートでは、育児と趣味を兼ねて
ボランティアで子供の課外活動のお手伝いを
しています」
「えー、あと…、好きな作家は…」
ま、この辺りまで話すと、大抵の人は聞いて
いませんね。
社会人のキャリアを15年以上続けると、
年齢も重ねて40以上となり、
社会で自分が担う役割が増えてきます。
新卒で社会人になったばかりの時期から
結婚するくらいまでは、
自分とは何者か、というと、
ビジネスマンとして何者かということと
ほぼ同義だという人が多いでしょう。
〇〇製品の営業マン、
経理スタッフ、
弁護士、
会計士、
銀行のバンカー、
などなど、仕事における役割が、
社会で担っている役割のほぼ全てという
人も多いでしょう。
それが40歳前後となってくると、
社会で担っている役柄が増えてきます。
例えば、
仕事人・その道のプロとしての顔、
家庭における夫・妻・父親・母親の役割、
ボランティアや地域での活動で貢献する人、
趣味など遊びを楽しむ人としての顔、
なかには、
大学院に通ったり、学び直しをしたり、
学生としての顔もあるかも知れません。
このように、人は社会の中でいくつかの
役を担っています。
また、仕事をしながら家庭を持っていると、
その役柄がぐんと増えます。
それぞれの役柄がどれも大切で、
また、関係し合っています。
仕事と家庭を分けよう、と思っても、
仕事で稼いで、そのお金を家計のみならず、
家族旅行にも使って、
その旅行でリフレッシュして鋭気を養い、
職場に戻ってバリバリ働く。
仕事で稼いでいるから、ボランティア活動を
継続することが出来て、
そこで学んだことが仕事や育児で活かせる・・・
などと仕事も家庭も、その他の役柄も
繋がっているものです。
さて、自身のキャリアについて考え始めると
自分が担っている様々な役柄のうち、
仕事という1つの役柄のみにフォーカスして
しまいがちです。
そうすると、狭い範囲内の限られた問題
ばかりに意識が向いてしまい、
時には、そればかりが気になります。
四六時中、1つの問題ばかりを気に病んで
ストレスがたまることもあるでしょう。
職場の人間関係ばかりに悩む…とか。
なので、アラフォー世代が仕事・
キャリアについて考える時には、
目先の仕事の問題ばかりに
集中するのでなく、
ずーっとカメラのズームを引くように、
自分が担っている役柄の全体を見てみましょう。
そうすると、自分自身の全体として
どうしていけばよいのか、
考えを前に進めやすくなります。
(2017年5月8日 山本恵亮)