組織での息苦しさと、個人主義の厳しさ。

会社をはじめ社会人として組織に所属すると、
程度の差はあれ息苦しさがあるものです。
そろそろGWですから、五月病の時期ですので、
組織における息苦しさが悩みとして高まってくる人が
増えそうです。

それを解消することは難しいのですが、
理解すれば多少は楽になります。

組織に属するときに組織文化を単純化していうと、
メンバーとの調和が重視されるグループ主義と、
個人の業績に重きがおかれる個人主義があります。

組織に属する時の息苦しさは、
主には前者、グループ主義の組織に属している人に生じます。

<グループ主義>
グループ主義は日本の組織には多いですね。
なぜ、グループ主義なのでしょうか?
そんな面倒くさい文化が過去の惰性でズルズルと
続いているだけでしょうか?
でも、営利企業だとあまりに非効率な文化は
淘汰されて変化していくものです。

グループ主義とは生存単位がグループごとなのですね。
1つの組織(ここでは会社)が1つの生命体の様なもので
構成する社員は細胞みたいなもの。
で、1人1人は少々息苦しいけれど、全体としての組織で
成果を上げて個人もメリットを得る。
または、お互い助け合うことで、食いっぱぐれるような
事態はさける。

そんなことを目指すのがグループ主義だと思います。
稲作の農作業みたいですね。
それだけ日本文化や我々の習慣の中に織り込まれている
カルチャーなんでしょう。

<個人主義>
一方で、個人主義の組織も最近は随分と増えています。
そしきでなくても、個人事業主として働く人も随分と増えました。

こっちは、組織で感じる息苦しさは殆どありません。
力がある人はやった分だけ稼げるし、
仕事のやり方をいちいち指示されずに、自分で考えてやれます。

仕事の能力が高い人で、プロとしてのキャリアを志向する人は、
こちらを好む人が多いように感じます。

一言で言えば、個人主義は力のある人にはメリットが大きいものです。
勝てば総取り出来て思いっきり稼げます。
一方で、負ければ非常にヒモジイ思いをします。
責任は自分自身にある(ように見える)ので、納得感があります。

<どちらか分かれば楽になる>
以上のように、グループ主義、個人主義、
それぞれがメリットとそれとトレードオフの厳しさを持っています。

どちらのタイプの組織に属していても、
または、働き方をしていても、
苦しい時はそれぞれの厳しさが身に染みるものです。

そんな時には、自分が属している組織や働き方が持つ文化が
どちらなのか、みてみましょう。
そして、その組織の持つ文化がそもそもどちらなのか、
と言うことが分かるだけで、気持ちは楽になるものです。

未知のものは辛いですが、
こういう文化なのね、だとしたらこれを目指しているのね、
と分かれば、それだけで気持ちが軽くなると思います。

カルチャーフィットに悩んだときには、こういった視点でも
自分が所属する組織をみてもよいのではないでしょうか。

2018年4月23日 山本恵亮

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