昨年に引き続き今年も採用市場は活発です。
面接に挑む方々も非常に多いのですが、
例え優秀な人でも1次面接で不合格になる
ことがとても多いが実情です。
ある投資会社では、スキル面の採用基準を
満たしている応募者のうち、2/3が1次面接で
不合格になっています。
その理由は何か?
それは、その仕事を志望する理由があいまい、
ということです。
面接では当然、面接官は
「どうして、この仕事を志望するのですか?」
と聞きますよね。
この質問を無難に模範解答で答えれば
それでよいと、軽く考える人が多いように
思います。
では、志望動機を問われた時に、
説得力ある回答をする為には、
どうすれば良いのでしょうか?
それは、次の4つのポイントを押さえることです。
1. 自分にとって何が大事なのか?
2. どのようなキャリアビジョンを持っているのか?
3. その仕事について理解をしているか?
4. どうして自分はその仕事でやりたいことが出来ると考えるのか?
以下、それぞれについて述べていきます。
1.自分にとって何が大事なのか?
これは、根本的な価値観や欲求ですね。
例えば、人に感謝されることが嬉しい、
人をまとめてリードして目標を達成する
ことにアドレナリンが出る、
ものごとを考え抜いて解を見出した時に
この上ない喜びを感じる、
凄い奴だと思われたい、などなど。
人は誰しも、根本的に求めている欲求や
大切にしている価値観があります。
これを把握していることが必要です。
2.どの様なキャリアビジョンを持っているのか?
キャリアビジョンとは、仕事において
在りたい自分の将来像がビジョンです。
言い換えれば、自分の価値観を最大限に実現出来る
状態です。
キャリアの浅い若手や学生は、このビジョンを
あまり細かく具体的な職種にまで落とし込むことは
必ずしも必要ではありません。
ざっくりと描くのが良いでしょう。
「新しい商品やサービスを生み出して、
世の中の有り様を変えたい」とか、
「仕事で生活費を稼ぎながら、NPOで
社会貢献をして人々から感謝されたい」
といった具体性のレベルで良いでしょう。
より具体的なものは、ビジョンを実現する過程の
マイルストーンとして、短期的な目標を設定します。
3.その仕事を理解しているか?
その仕事がどのような仕事か、また
その会社がどんなビジネスモデルで
何をしているのか、これから何を
目指しているのか、といったことを理解
出来ていなければ、
自分が興味を持てる仕事なのかどうか
なんて分かりっこありません。
また、この点を理解していないまま応募して
面接に挑めば、面接官からすれば、
あなたがなぜ応募してきたのか、
全く理解できないでしょう。
4.なぜ、その仕事でやりたいことが出来ると考えるのか?
上述の1~3について、自分の考えが
明確になっていれば、この4の問いには
簡単に答えが出ますね。
これを論理的に話すことが出来れば、あなたが
どうしてその仕事を志望しているのか、相手に
伝わります。
逆に言えば、1~3が不明確であるのに、
4だけ借り物の言葉でもっともらしく話しても、
面接官には全く伝わりません。
模範解答を話すけれども、本音では
何を考えているのかな??
という印象を持たれるのが落ちです。
以上です。
この1から4のステップを踏んで、
自分の考えを深めて言葉にすれば、
自分自身でも納得感を持って、その仕事を
志望するのか、あるいは志望しないのか、
判断が出来るようになります。
そして、志望する場合は、面接でも
面接官に納得をされる回答を出来る
ようになります。
その仕事を志望する前提で、後付けで
理由を作るのではなく、
焦らずに、1から4のステップで
考えてみましょう。
(2017年3月13日 山本恵亮)