仕事がAIに奪われるのではないか!?
と巷では騒がれています。
ほんとうにそうなのでしょうか?
流行りのテーマが出てきたら、
単純で大げさな(&悲観的な)未来像を
イメージして煽るのは、
昔から繰り返されています。
それによって、大事なことを見落として
しまいがちなので注意したいところです。
AIの登場による自分の仕事への影響について
考えるべきことは、
自分の仕事がAIに奪われるのではないか
という漠然とした不安ではなく、
自分にAIリテラシーがあるかどうか、です。
10年や20年というスパンでみれば、
AIが仕事に与える影響とは、
映画アイロボットのような人工知能を搭載した
人型ロボットが人間に代わって仕事をする
のではなくて、
我々の単純作業を効率化するAI機能のある
ツールが数多く登場することが大半でしょう。
例えば、私も使用したことがある
クラウド会計ソフトは、仕訳を学習して
銀行に入金があれば自動で仕分けして
帳簿をつけてくれます。
便利です。
で、私が何をしないといけないかと言うと、
はじめに、その入金や支払いをどう仕分けるのか、
会計ソフトに教えるのです。
東京メトロへの支払いは、
営業交通費に仕分ける…というように。
これは単純な例ですけれど、
消滅するのは経理の仕事ではなくて、
経費精算書と銀行口座の出金や入金を見ながら
仕分けていく作業です。
その面白くもない作業が軽減される
ということです。
そうすると労働市場では何が起こるのか
というと、
AIリテラシーがある人は、
AI搭載のツールで何が出来るのかを理解し、
使いこなして自分の仕事をより早く、
また、より高度なことが出来る様になります。
一方、AIリテラシーが無い人は、
AIツールを理解出来ず、使えず、
従来の非効率で不正確な仕事レベルに留まります。
その結果、AIリテラシーがある人と、無い人の
格差がどんどん開いていくでしょう。
AIリテラシーがある人に対する求人は増えて、
給料も上がっていきます。
一方で、AIリテラシーが無い人への求人は少なく、
例え求人があっても給料が低く、
非正規社員のポストしかない、
ということが起こるのが想像出来ます。
ですから、AIが仕事を奪う…という言葉に
踊らされるのではなくて、
AIをはじめとした新しいものに興味を持ち、
新たに登場したツールがあれば、
それがどんな仕組みで何が出来るのか、
という視点で行動することです。
そうやってAIリテラシーを高めることと、
AIに限らず新しいことを学び実践して
変化に対応する適応力を高めることが、
今すぐ自分が出来ることではないでしょうか?
2018年1月15日 山本恵亮
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自分のキャリア設計を考えるときに役立つツール:
・キャリアデザインのツール一覧
<推薦図書>
AIによって仕事が奪われるのか・・・漠然とした不安がある人にはお勧め。
単に無くなる職種が羅列されているのではなく、仕事やお金、キャリアなどについて
どう考えていくべきか、ホリエモンと落合陽一氏の考えがストレートに語られている。
まさに、今の時点で、自分がどう考えてAIと自分のキャリアに向き合っていけばよいか、
考えていく上での視点を脳みそに投げ込まれる。