プロの仕事ぶり:記者の調査取材。

記者の取材方法を初めて聞きかじる機会があり、
流石だと思いましたので紹介したいと思います。
失礼ながら私が想像していた以上に
事実を事実として報道する為の地道な作業を
されていることに関心を致しました。

例えば、100年前の出来事を取材する場合です。

当時の人(故人)の子孫の人々を訪ねて
残されている日記などの資料を集めます。
そして、手書きで且つ紙が劣化したその日記を
解読していきます。

これだけでも何冊もあり骨がおれますし、
そもそも子孫の人々を見つけて、お会いして、
大事な資料を貸して頂くだけでも大変でしょう。

やっぱり記者は大変だなーって思っていましたら、
取材の仕事はこの後に記事を書いて終わり・・・
ではありません。

裏付け取材を実施します。
まず、その日記を書いた人の本人確認です。
その人が実在した事実があるか、
居住歴の確認のみならず、土地などの登記まで調べます。
更に、プライバシーに留意しながら、
近隣の人々にそれとなく聞き取りも実施するそうです。

また、日記の内容についても、書かれている出来事が
事実かどうか調べるのですが、その調べ方も徹底しています。

交通機関で移動したと書かれていれば、当時の時刻表を調べ、
例えば船を使ったならその船を探し、出発時間や到着時間等を調べる。
その時間が日記の内容と矛盾が無いか、
日記書かれている現地到着の時間と、現地の公的記録が合っているか、
公的記録がなければ、その港に停泊中の他の船の航海日誌など
1次資料を探して調べていくのだそうです。

いやはや気の遠くなる作業です。
そうやって事実を調べていって、ようやく記事になって
報道されるのだそうです。

ここに書いたことは取材作業のごく一部に過ぎないでしょうから
実際はもっと色々とあるはずですが、
プロの仕事とは大変手間のかかることを1つ1つ地道にやっていく
ことなのだと、改めて学びました。

2018年3月5日 山本恵亮

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