話し合いの論点以外で対立する原因。

1つのことを決めるときに話し合いが
こじれることがあります。
特にこじれやすいのが、それを決める為の進め方に
それぞれが「こうすべき」と考える方法に拘った時です。

例えば、あるイベントをやる為に
AさんとBさんが運営方法について話し合うとします。

2人の目的はイベント当日に誰が何をやるかを決める事です。
しかし、それを決める為に、
Aさんは会って話し合うべきだと考え、
Bさんは必要なことをメールでやりとりすべきと考えて、
どちらのやり方で進めていくのかという点で
議論がすれ違い始めます。

***
Aさん:「こんど打ち合わせをしましょう。いつがいいですか?」

Bさん:「態々会う必要ありますか。Aさんのプランは何ですか。」

・・・・以降Bさんは、Aさんの発言1つ1つに否定的に答える。
***

そして、どちらかから相手の仕事のやり方に対して持っている不満が
噴出しはじめて意固地になっていき、
もう一方は何が問題になっているのか分からず当惑してしまい、
1つの事を決める為に余計なエネルギーや時間を浪費してしまう
というパターンです。

お互いの対立に繋がりやすいことは、
検討事項への賛否など本質的な問題よりも、
それぞれが大切にしている信念を守ろうとする気持ちが
議論に混じりこんできたときです。

「ものごとを決めるときは、お互いのイメージがずれないように
会って会話して決めていくべき」との考えと、
「必要な問題をメールでやり取りして効率的に進めるべきだ」
との考えと、どちらが正しいと言うものではありません。

しかし、AさんとBさんそれぞれが、
無意識化で固く信じている信念に根ざした考えの場合、
どうしても譲れない気持ちが高まって対立に進みがちです。
面倒ですね。

話し合いがこじれて原因がわからず戸惑った時は、
議論のポイントが話し合っている論点ではなくて、
相手が自分の信念を無意識に守ろうとしている可能性を探ってみると、
解決の糸口が見えるかも知れません。

その視点で考えてみると、
一旦は(議論の本質ではない)相手のこだわりを尊重し、
その上で本質的な問題を議論するなど、
無駄にエネルギーと時間を浪費しない進め方が
見つかるのではないでしょうか。

2017年11月28日 山本恵亮