退職交渉が難航したときの対処法

今回は退職交渉を行なうときのヒントを書きます。
転職活動を行い、内定を受諾して転職先が決まると、
次は現職に退職の意思を伝えることになりますが、
その際に退職交渉が難航することがあります。

辞められたら困る上司や会社の人々と、
転職を決めたご自身との間では、何らかの
摩擦は生じやすいものですが、出来る限りは
円満に退職手続きを進めたいですよね。

それでは、今回は退職を申し出た後に生じる
かも知れない困った問題と対処例を4つ書きます

1.上司に慰留される:
一般的には、退職の意思は、まず直属の上司に
口頭で伝えます。

この時によくあるのが「認めん。考え直せ」とか
「それは困る。何とか考え直してくれないか?」
と退職を慰留されることです。

この場合は誠意を持って粘り強く説明することが
大切なのですが、さんざん話しても埒があかず
「もう一度よく考えてくれ」と言われたら、
いったん持ち帰るのも得策です。

そして、翌日以降の早い日程で再度面談し、
「よく考えたものの意思は変わらない」と
改めて気持ちをお伝えする、というやり方も
有効です。

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<参考コラム>
「退職交渉で上司に慰留されて困ったとき」
「退職交渉が難航したときの会話のコツ」 
交渉の進め方について記載しています。
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2.退職日の先延ばしを要求される:
「退職は認めるが退職日を遅らせてほしい」
というお願いをされることもあります。

心苦しいですが、基本的には入社予定日を
延期することは避けるべきです。

約束した日に入社出来ないというのは
転職先にご迷惑をお掛けするだけでなく、
ご自身への不信につながりかねず、
入社後に仕事がやりにくくなります。

受入れざるを得ないと判断する場合は、
転職先ともきちんと話し合った上で、
了承することもあるかも知れません。
ただし、それは1回だけです。

退職日がズルズルと先送りになることだけは
避けましょう。例えば「後任が決まらないから、
もう1ヶ月待ってほしい」というお願いも
よく耳にしますが、ここははっきりと無理だと
お話しましょう。

延期は無理だけど、それ以外の協力(引継ぎとか)
はできる限り行うというスタンスが相応しいです。

3.年収アップなどを提示される:
退職を引き止める方法の1つとして昇給や昇格、
または希望の部署への異動などを約束する、
ということがありあます。

一見魅力的ではありますが、約束が守られるとは
限りません。また、長期的にみたら人事評価に
マイナスに働いたりするリスクもあります。

ま、その様なことよりも、何よりも、次の会社と
ご自身で合意して約束済みです。
約束を守るのは、社会人として、プロとして
当然のことです。

転職先からの採用オファーを受諾した後は、例え、
魅力的に見える話があっても「転職は先着順」と
割り切って見送りましょう。

***
<参考コラム>
「職種選びの基準。仕事の選択に悩んだときの考え方」
 それでも迷うときは、読んでみて下さい。
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4.どこの会社に転職するのか聞かれる:
基本的には、転職を予定している会社の社名は、
言わないでおきましょう。
○○業界の会社です、などと会社が特定されない
範囲で答えて、「転職後、落ち着きましたら
ご挨拶致します」などとお答えするのが無難です。

ついつい言ってしまうと、
「その会社の○○部長、ひどい人らしいぞー」
「あの会社だけはやめとけ。ブラックや」
などと、あること無いこと言われて嫌な思いを
したくはないですね。

転職先の会社名は言うべきではない、というほど
ではないかも知れませんが、あえて言う必要は
無いものです。

以上です。
今回は退職交渉で起こりがちなことと、それらへの
対処方法の例を書きました。

お世話になった人々の期待を裏切ることは、とても
心苦しいですが、意志を伝えて誠意ある対応をすれば、
あとはそれをどう受け止めるのかは相手の問題です。

誠意ある対応を行うまでが自分の仕事と割り切り、
それ以上は気を揉まず、最後の務めをはたして
新たな世界へ巣立ちましょう。

2016年6月14日 山本恵亮
1級キャリアコンサルティング技能士
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<活用ツール>
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PDF版の冊子です。
退職交渉のやり方が分からない人や、退職交渉が難航して苦労している人はご利用下さい。

<参考コラム>
1.「退職交渉で上司に慰留されて困ったとき」
2.「職種選びの基準。仕事の選択に悩んだときの考え方」
3.「退職交渉が難航したときの会話のコツ」

<推薦図書>
お世話になった上司に申し訳ない・・・という気持ちで悩んでいるのなら、
下記の本を読むと気持ちが整理できます。