面接の注意点:大切なのは回答よりも、それを支える理由。

面接で聞かれる質問にどう答えたら良いか、
と質問をされることが多々あります。

また、過去の質問事例を収集して、
それらに対する模範解答を作成してから
面接に挑む人も多いです。

過去の質問事例を参照して、
自分が同じ質問をされたらどう答えるか、
と自分の考えを整理しておくことは
有益であることも多々あります。

しかし、最も大切なことを誤解している人が
とても多いです。

それは、質問されたことに対する回答の
良し悪しが大切であるという
思い込みです。

確かに知識を試される質問だと、
その回答が合っていることが必要です。

しかし、そうでない質問だと、
自分が回答で伝えるメッセージの良し悪しよりも、
その回答の理由が明確であることです。

例えば、面接で「A社が上場するけれど、
あなたはA社の上場は同社にとって正しいと
思いますか?」
と聞かれた時に、

「正しいと思います」と答えて、
理由を聞かれた時に、
「…久しぶりの大型上場だと新聞に
のっているからです」
などと答えていてはダメですね。
そんなことで判断をするのは、
浅はかな人だと、
評価されてしまい兼ねません。

さらには、上記の回答に対して、
「それはどうして?」と更に問われて、
回答出来ない、ということだと
(こういった事例も多いですよ)
完全に発言の信頼性を疑われます。

これらの結果は、あっさりと面接不合格です。

これらに対して、
(賛成ですと回答した後に)理由を問われた時に、
「A社が実施している北米でのサービスは
小規模ながらも受け入れられており、
A社のサービスは同地域での消費者のニーズとも
合致していると思われます。
資金調達をして北米事業に投資することは、
海外事業の成長に繋がると思うからです」

などと理由を明確に答えると説得力がある上に、
「この人の発言は信頼出来る」
との評価を得るでしょう。
更には、その後の議論も活発になります。

以上の様に、面接官からの質問に対して、
正解を答えようとするあまりに、
根拠が不十分なまま回答することは
要注意です。

そもそも正解など無いことが殆どですし、
何よりも回答に信ぴょう性を持たせるのは、
回答を支える理由です。

普段の仕事でも同じことですが、
初対面の相手に限られた時間で合否を
判断される面接では、
特に大切です。
面接で出来ないことが、
仕事で出来るとは思われません。

普段できないことは、面接でも出来ない
とも言えます。
普段の仕事や生活の中で、
意見とともに理由を述べるようにすれば、
結果として面接対策にもなるでしょう。

(2017年9月12日 山本恵亮)