最近は働き方改革が多くの大企業で進み、
労働環境が急速に改善しています。
特に、新卒入社した若手層をはじめとした
スタッフクラスの労働時間は短縮されています。
つい数年前まで、例え自分の仕事が終わっていても、
周りの目を気にして退社できない雰囲気・・・
という職場は非常に多かったので、
この働き方改革は社会に必要なことだったのでしょう。
ハードワークを求める若手の悩み
一方で、転職市場に身を置いていると、
若手、特に20代前半から中盤の人達で、
「残業したくてもできず、仕事が物足りない」
と言う理由で転職を考える人が増えていると感じます。
「余暇の時間なんていらないので、
若いうちに昼夜、週末関係なく働いて成長したい」
という意見は3日に1回くらいはお聞きします。
また、外資系金融機関に勤務する20代の男性は、
「海外の同僚はハードワークしているのに、
日本だけが極端に残業規制されており
仕事の経験量が少ない。
これでは海外の同僚に実力で負けてしまう」
と真剣に悩んでいました。
この気持ちもよく理解できます。
特に若いときには、
「仕事の実力をつけて大きな仕事をしたい」
とか、
最近では「実力を高めて稼げるようになりたい」
といった思いを持つ人も多いですね。
で、「残業制限がなくて、
ハードワークできる仕事はないですか?」
と質問をされることがよくあります。
そして、そのような仕事は有ります。
現職と同じ業界でも、非上場企業や、
小規模な組織の会社などです。
転職の前に考えるべきこと
ただし、拙速に転職しようとする前に、
考えた方が良いことがあります。
それは、自分の職種で一人前になる為に
必要な能力は何か?です。
若手だと自分が就いている職種での仕事内容を
全てやっている訳でないことが多いです。
その仕事の一部を担っているだけ、
であったりします。
そこで、自分は何ができなくて、
一人前の役割を果たす為には、
何ができるようになる必要があるのか?
考えましょう。
例え、ハードワークの仕事に転職しても、
自分が出来る範囲内の作業を大量にこなすだけ、
では成長出来るのは処理能力だけですね。
これでは、労働時間が増えただけで、
早晩ワリに合わない・・・と不満が生まれます。
転職をするのであれば、
身につけたいスキルや能力を明確にしてから、
それを修得できる仕事を探しましょう。
または、残業が多くなくて自由時間があるなら、
その時間に足りないスキルを高める勉強をする
ことだってできるはずです。
(転職する場合でも、これは必要ですね)
例えば、
英語力をTOEIC900点以上に高める、
エクセルで財務モデルを構築できるようになる、
論理的思考力を身につける、
などなど、仕事の作業以外で学んで修得すべき
スキルはあるものです。
短い労働時間に焦るだけでは無くて、
今の自分が成長する為には何を身につけるべきか、
という目的を明確にすることが必要です。
その目的の為に転職したほうが良いと思えば、
転職活動をすればよいでしょう。
はじめに転職ありきではなくて、
まず、目的を明確にすることが必要です。
2018年8月27日 山本恵亮
一級キャリアコンサルティング技能士
ヤニー株式会社
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