失敗を聞かれた時の対応について
中級編では失敗の原因を具体的、かつ
正確にとらえることが大切と述べました。
それが出来るからこそ、
同じ失敗を繰り返さないよう気を付ける
ことができます。
今回は、さらに上級編をお伝えします。
それは、具体的な1つの失敗を一般化する
ということです。
一般化するとはなにか。
それは、その失敗がこれまでにも何度か
繰り返されていることであれば、
それを引き起こしている自らのクセや
行動の偏りを見出すことです。
例えば「顧客の不満を把握出来ずに、
ライバル会社にその顧客を取られた」
という失敗をしたとすると、
「それって自分によくあることなのか?」
「これまでにも同じようなことが時々
起こっているのか?」
と、自らに問いかけて
その一度の失敗が実は繰り返されている
ことなのかどうかを確認し、
もし、そうだとしたら、
そういうことを引き起こす自分のクセや
行動の偏りを把握するのです。
例えば、それによって自分は
新しい顧客と契約するところまでは
熱意を持ってやれるのだが、
契約後のルーティン作業には興味を
失ってしまう傾向にある、
ということが分かったりします。
そのことは、営業についてのみならず、
他の事についても言えて、
新しいことに取り組むのは好きだが、
同じことを正確にやり続けることには
興味を持てない、という自分の行動の
偏りが見えてきます。
この状態は、自分の強みと弱みや
自分の欲求を把握できており、
自己理解がかなり深まっていると言えます。
そうすると、失敗を問われた時も
単にその質問に正確に答えるだけでなく、
そこから学んだことを自らの行動全般に
活かしていることを示唆するより深い
会話へと発展することも可能になります。
今回は面接で失敗を問われた時の対策として
記載しましたが、
初級、中級、上級と述べてきたことは、
面接対策だけでなく、
自らの行動から自己理解を深める方法でもあります。
自らを知っている人が、その道のプロや実力者へと
成長しています。
ご関心に合うようでしたら、3回に分けて述べたことを
参考にして頂ければ幸いです。
(2017年10月26日 山本恵亮)
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<参考コラム>
<お役立ちツール>
選考対策用のテキスト:働きがいある仕事を見つける「八つの原則」➁(選考対策編)
自分の「適職は何か」考えたい人へ:自習用キャリアデザイン・ツール一覧